救出部隊の左前腕の器械から赤い光線が出て、道筋を示し、ギーア船のコントロールルームへと部隊を導いていく。
ネドとシリス副長、ギガの救出部隊は、まもなく、ギーア船のコントロールルームの正面ドアが見える所まで来た。
予想通り、4、5人のギーア星人が、コントロールルームのドアの前にいる。開かないドアを銃で開けようと銃を撃ち始めたが、救出部隊の近づく気配に気づき、銃を持ったまま振り返った。
シュッ
シュッ
すぐにこちらに向かって撃ってきた。
ケネス救出部隊も身を隠しながら応戦した。
シュッ
シュッ
シュッ
シュッ
やがてギーア星人達は全てしびれて床に転がった。
確認後、シリスはギガに報告した。
「キャプテン、キース。今、ギーア船のコントロールルームの正面扉の前です。ドアを開けていただけますか」
「わかった」
シリスは目線で2名の部下に合図を送った。
2名の部下は、コントロールルームのドアの両脇に立ち、後ろを向いて外での見張りに立った。
「ギーア船のコントロールルームの自動ドアを開けてくれ」
キースの声が響いた。
「了解、今・・、開けました」
ギガのSEが声を上げた。
シュッ
ギーア船のコントロールルームの自動ドアが左右に開いた。
「動くな!」
「動くな!」
「動くな!」
ケネス救出部隊のギーア語がコントロールルームに響く。
ケネス救出部隊がギーア船のコントロールルームに一斉に侵入した。
ケネス部隊の侵入と同時に、コントロールルームの中のギーア星人が固まった。
ケネス軍の部下の一人が、壁に、銃器から壁を損傷させないためのシールド発生装置を素早く取り付けた。
この人数で武器を構えて入られては、いかに好戦的なギーア星人といえども抵抗はできないだろうと思われたが、念のためである。